確かに証拠って言ったら証拠なんだけど

グリーンピース（以下、GP）が捕鯨した鯨の肉を横領したと東京地検に告訴

これをGP側から考察してみる
条文上、証拠の入手に関しては違法でも可能である

　参考
　・刑事訴訟法第317条「証拠裁判主義」
　　　…事実の認定は、証拠による
　・刑事訴訟法第318条「自由心証主義」
　　　…証拠の証明力は、裁判官の自由な判断にゆだねる

つまり、違法入手したものでも裁判官が認めれば証拠になる
これをもってGPは証拠としているものと思われる

だが
「証拠」があっても「現実的な理論構成」が出来るかは不明
例えば、そうだね
今回の事件で「被害者」って誰？
GPが被害を受けたわけではない
（鯨を殺したじゃないか、という理論は無理です、はい
（基本的に人間以外は「物権」という扱いなので、所有権の所在が問題になる
（そうなると鯨の所有権はGPであることが立証できない
（よって鯨を理由にGPが被害を受けたとは言えない
会社もちゃんとした取引の後で乗務員に配っているので法律上横領とは言えない
よって、会社も被害者とは言えない
肉を送った人も受け取った人も会社と同じ理由で被害者ではない
横領って騒いでいるわりには被害者がいない

被害者を「国民」とする理由がある
確かに、捕鯨は国からの依頼で法人が作業している
お金は税金でまかなわれているという理論が証明できなくはない

ただ、この理論をやるとGPが自分の首を絞めることになる
なぜなら…
捕鯨に関してなぜ船に過剰な警備関係までしなくてはいけないのか？
実力行使してでも妨害する団体が世界にいるからですよ
民間でやろうものなら警備にまで金を回して、
確実に妨害されて命の危険を感じることが目に見えているうえ、
鯨は商品的に日本で売れるのか？
よくてトントン、普通で赤字
これでは民間がやるわけないよね
過剰警備なのはどこぞの団体のせいで、
結局国がやらなければいけないわけだもん
ということで被害者を国民にするのは自爆な理論なのですよ

となると本格的に被害者がいない
不思議な事件だ…

まぁ、GPがいくら騒いでも以下のことは確実に問われるだろう
・勝手に荷物を持っていった窃盗罪
・持っていかれたことによって受けた運送会社の名誉毀損と不法行為
・上記に絡み、荷物を判別するために見たと思われる伝票
　　これによる個人情報漏洩に対する補償
・肉を盗まれた被害者に対する損害賠償
・（無実なら）捕鯨会社からの名誉毀損と損害賠償

ほぼ全て金で解決するのが癪なんだが

でぁ〜